遺産相続と時効の関係性とは

遺産相続は時効が大きく関わってきます。今回は遺産相続と時効の関係性について紹介します。

そもそも時効とは?

時効とは長い間変わらなかった事実が、たとえ法律的に正当でなかったとしても、正当なものであると認められる制度のことです。
一例を挙げるとすると貸金業者からお金を借り入れたけど、返済を5年以上していなかったとして、その間に貸金業者が時効中断といった法的措置を怠っていたならば、お金の返済を請求する権利を失ってしまいます。
これは時効によって貸金の請求権が消滅してしまうからです。

遺産相続に関係する時効は大きく3つあります

(1)遺産の受け取りを放棄する時

遺産の受け取りを放棄することを「相続放棄」、自身の得た財産の利益の範囲でのみ借金を相続することを「限定承認」といいます。
相続放棄と限定承認を行うには相続があったことを知った日から3ヶ月以内に判断を行う必要があります。

(2)受け取った遺産が不当に少ない時

受け取った遺産が不当に少なかった場合、他に多くの利益を得ている相続人や受贈者に対して、正当な額の取り分を請求することが出来ます。
これを「遺留分減殺請求」といいますが、遺留分減殺請求を行うには、相続の開始、または不当があったことを知った時から1年以内に請求する必要があります。
また、不当の事実を知らなかったとしても相続の開始から10年が経過すると時効を迎えることになります。

(3)相続税を支払う時

一定以上の相続財産があった場合には相続税が課せられることになります。
相続税の申告は相続の開始を知った日から10ヶ月以内にすることになります。
相続税が課せられる人の中には相続税額を控除される特例を受けられる人がいますが、特例を受けるには期限内に相続税申告を行う必要があります。
また、特例を受けたい場合には納付する相続税が0円であったとしても申告しなければなりません。

遺産分割請求権には時効は存在しません

遺言書が見つからなかった場合、全ての遺産は相続人が共有している状態となります。
この共有状態を解消する為に財産の行方を遺産分割協議を行い、これを他の相続人に請求する権利を「遺産分割請求権」と呼びます。
この遺産分割請求権には時効が存在しないので、話し合いが長期化したとしても勝手に遺産分割が成立したり、権利が消滅することはありません。