子供なし夫婦、奥さんからの遺産相続

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奥さんがガンで亡くなり大阪の海洋散骨で散骨しました。子供のいない夫婦は、その財産をほとんど妻名義にしていました。妻死亡時に相続問題が発生しました。法定相続人となる妻の母、兄弟、及び甥が多く、全員が相続放棄に応じません。そのため妻名義の預金は凍結されたままです。全ての支払いに応じるなら流動資産のほとんどか、さもなければ家を売却するしかありません。

弁理士さんに相談していたものの、解決には至りません。夫はノイローゼ状態に。見るに見かねた夫の兄弟が弁護士を依頼します。弁護士は裁判所に遺産分割調停を申し立てました。

しかし夫本人は早期退職で時間は十分にあったものの、様々な書面や手続き、裁判所への出頭などに対応できる精神状態ではありませんでした。兄弟たちは忙しく、法律知識も乏しいためうまくサポートできません。月日が過ぎ、夫の精神状態は悪化しています。夫の兄弟・姉妹が家族会議を開きます。長姉の息子(夫の甥に当たる)に相談することになりました。夫(叔父)に可愛がられていた甥はすぐに弁護士の元へ。いかんせん、甥自身が叔父の代行はできません。

紆余曲折の挙句、甥は成年後見人となり、叔父の代理人として調停を代行しました。

弁護士費用はかかったものの、法定相続人たちの大半が相続放棄に応じ、調停は成功しました。

妻の死後、5年後のことです。

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