被相続人の所有する財産を相続人が受け継ぐときには、その相続財産に対して税金がかかります。これが相続税です。亡くなった者の財産をその家族が引き継ぐというケースをイメージするとわかりやすいかと思います。
この東京の海洋散骨で散骨した死亡者の財産には、預貯金のような金銭だけでなく、死亡者が所有権をもつ土地や建物も含まれています。多くの家庭では土地や建物の不動産といえば、住居として用いられている「家」や「宅地」が挙げれるかと思います。この「宅地」部分について適用されるのが、小規模宅地等の特例という制度です。
不動産は金銭価値に置き換えられるので、宅地となる土地にも価値がつきます。死亡者が宅地の所有者であった場合には、その宅地を継ぐ人が新たに所有者となりますが、宅地には金銭価値があるので相続財産とされ相続税の課税対象となるのです。小規模宅地等の特例の適用を受けると、宅地の評価額の80%を減額した上で相続税算出計算に組み込むので、相続税の負担を軽くする効果が出ます。
但し、全ての宅地がこの制度の適用を受けられる訳ではなく、法によって定められた要件を満たした宅地のみが適用対象となります。